『新・人間革命』第25巻 福光の章 72p~
弘教活動が容易なわけがない。多くの人が怒鳴られたり、水や塩を撒かれたりした。
ある壮年は病弱な二人の子どもを抱え生活は逼迫していたが、弘教のため、20キロ離れた友人宅へ行くが、「子どもが健康になってから話を聞いてやる」と蔑んだように言われた。
終電に乗れず、歩いて帰る途中雨が降ってきた。自分が惨めに感じたが、山本伸一の激励を思い出した。「すべて、経文通り、御書の仰せの通りのことなんです。その時には、負けるものかと、歯を食いしばって頑張り続けることによって、過去世からの罪障消滅ができるんです。仏道修行は、罪障消滅、宿命転換のためでもあるんです。そう確信できれば『苦』もまた、楽しいではありませんか!」
壮年は、"山本室長は、今ごろ、どうされているのだろうか"と思った。"もう何日も、拘留されている。毎日、過酷な取り調べを受けているんだろう"その室長と比べれば、自分は、なんと恵まれた環境にいるんだろう。こんなことで、弱気になったり、負けてしまったら、室長は慨嘆されるにちがいない。負けるものか!こう心で叫ぶと、ふつふつと、胸に勇気がたぎるのを覚えた。
終電に乗れず、歩いて帰る途中雨が降ってきた。自分が惨めに感じたが、山本伸一の激励を思い出した。「すべて、経文通り、御書の仰せの通りのことなんです。その時には、負けるものかと、歯を食いしばって頑張り続けることによって、過去世からの罪障消滅ができるんです。仏道修行は、罪障消滅、宿命転換のためでもあるんです。そう確信できれば『苦』もまた、楽しいではありませんか!」
壮年は、"山本室長は、今ごろ、どうされているのだろうか"と思った。"もう何日も、拘留されている。毎日、過酷な取り調べを受けているんだろう"その室長と比べれば、自分は、なんと恵まれた環境にいるんだろう。こんなことで、弱気になったり、負けてしまったら、室長は慨嘆されるにちがいない。負けるものか!こう心で叫ぶと、ふつふつと、胸に勇気がたぎるのを覚えた。
法のために味わった悔しさは、やがて、栄誉と賞讃となって、わが人生を飾る。
ーーこの時、いずこの地の学会員も、夕張の炭労事件を、自分と遠く離れた出来事とはとらえなかった。また、大阪で起こった山本伸一の不当逮捕事件も、彼方の大阪の出来事とは思わなかった。すべて自分を含む創価学会という一つの生命体が被った問題であり、自分たちに襲いかかった問題であるととらえていたのだ。
それは、「自他彼此の心なく」との御聖訓通り、金剛不壊の精神の結合であり、異体同心の実像といえよう。ここに、創価学会の永遠不滅の強さがあるのだ。
一人立って、弘教に弘教を重ねて、組をつくり、班をつくり、地区をつくるーーそれが草創期の戦いであった。広宣流布の戦いを起こしたがゆえに、何度となく、辛い思い、悲しい思い、悔しい思いもした。幾度も、人知れず、涙を流した。しかし、そのたびに、宿命の鉄鎖を一つ一つ断ち切っているという、確かな手応えを感じていた。そして、いかなる苦難や試練にも負けない勇気と、歓喜が、全身にほとばしるのを実感するのであった。
依正は不二である。主体である衆生の心身(正報)と環境(依報)は、密接不可分の関係にある。ゆえに、自身の境涯が変革されれば、現実の状況も変わらぬわけがない。
広宣流布に喜々として走る同志たちは、競うようにして功徳の花々を咲かせ、人間革命、宿命転換の実証を打ち立てていった。そして、その歓喜と確信が、さらに大きな弘教の力となっていったのである。
伸一は、青年たちに言った。「『鉄は熱いうちに打て』と言われるが、青年時代に苦労して自分を、磨き、鍛えなければ人の苦労も、辛さも分からない。そんなリーダーを、私は作りたくないんです」
「学会活動以外に、現代における仏道修行はありません。学会活動は、人びとに絶対的幸福への道を教え、人間の生命を変革し、社会の繁栄を築き、世界の平和を実現していく、唯一の直道です。
なればこそ、真剣に学会活動に励むならば、仏、菩薩の大生命が湧現し、自身の生命は浄化され、歓喜、福運に包まれていくんです。」
常磐炭田の炭鉱が閉鎖され、他の地域に移って行った人や、必死になって職探しをしている人がいる人をどうやって励ませばいいのかとの質問に、「今が、正念場です。信心の真価を発揮する時です。どこまでも唱題第一に、この困難を未来への跳躍台とし、必ず勝利してください。変毒為薬の信心です。御本尊を持った使命深き仏子が、勝たないわけがありません。私も共に題目を送り続けます』とお伝えください」
「自分のいるその場所が、広布開拓の新しき使命の天地になるんです。どこへ行っても、"自分は、仏からその地の広宣流布を託されて派遣されたのだ"という自覚をもつことです。また、私と師弟と決めているならば、私に代わって、そこにいるのだと確信してください」
自分の幸福しか考えなければ、心は細り、もろくなる。しかし、広宣流布のための人生であると決め、信心の大地に深く根を張れば、心は太く、強くなる。山本伸一は、炭鉱が閉鎖され、生活苦に喘ぐ同志たちに、広宣流布という仏法者の原点に立ち返ってほしかったのである。
ーーこの時、いずこの地の学会員も、夕張の炭労事件を、自分と遠く離れた出来事とはとらえなかった。また、大阪で起こった山本伸一の不当逮捕事件も、彼方の大阪の出来事とは思わなかった。すべて自分を含む創価学会という一つの生命体が被った問題であり、自分たちに襲いかかった問題であるととらえていたのだ。
それは、「自他彼此の心なく」との御聖訓通り、金剛不壊の精神の結合であり、異体同心の実像といえよう。ここに、創価学会の永遠不滅の強さがあるのだ。
一人立って、弘教に弘教を重ねて、組をつくり、班をつくり、地区をつくるーーそれが草創期の戦いであった。広宣流布の戦いを起こしたがゆえに、何度となく、辛い思い、悲しい思い、悔しい思いもした。幾度も、人知れず、涙を流した。しかし、そのたびに、宿命の鉄鎖を一つ一つ断ち切っているという、確かな手応えを感じていた。そして、いかなる苦難や試練にも負けない勇気と、歓喜が、全身にほとばしるのを実感するのであった。
依正は不二である。主体である衆生の心身(正報)と環境(依報)は、密接不可分の関係にある。ゆえに、自身の境涯が変革されれば、現実の状況も変わらぬわけがない。
広宣流布に喜々として走る同志たちは、競うようにして功徳の花々を咲かせ、人間革命、宿命転換の実証を打ち立てていった。そして、その歓喜と確信が、さらに大きな弘教の力となっていったのである。
伸一は、青年たちに言った。「『鉄は熱いうちに打て』と言われるが、青年時代に苦労して自分を、磨き、鍛えなければ人の苦労も、辛さも分からない。そんなリーダーを、私は作りたくないんです」
「学会活動以外に、現代における仏道修行はありません。学会活動は、人びとに絶対的幸福への道を教え、人間の生命を変革し、社会の繁栄を築き、世界の平和を実現していく、唯一の直道です。
なればこそ、真剣に学会活動に励むならば、仏、菩薩の大生命が湧現し、自身の生命は浄化され、歓喜、福運に包まれていくんです。」
常磐炭田の炭鉱が閉鎖され、他の地域に移って行った人や、必死になって職探しをしている人がいる人をどうやって励ませばいいのかとの質問に、「今が、正念場です。信心の真価を発揮する時です。どこまでも唱題第一に、この困難を未来への跳躍台とし、必ず勝利してください。変毒為薬の信心です。御本尊を持った使命深き仏子が、勝たないわけがありません。私も共に題目を送り続けます』とお伝えください」
「自分のいるその場所が、広布開拓の新しき使命の天地になるんです。どこへ行っても、"自分は、仏からその地の広宣流布を託されて派遣されたのだ"という自覚をもつことです。また、私と師弟と決めているならば、私に代わって、そこにいるのだと確信してください」
自分の幸福しか考えなければ、心は細り、もろくなる。しかし、広宣流布のための人生であると決め、信心の大地に深く根を張れば、心は太く、強くなる。山本伸一は、炭鉱が閉鎖され、生活苦に喘ぐ同志たちに、広宣流布という仏法者の原点に立ち返ってほしかったのである。