小説 新・人間革命に学ぶ

人生の 生きる 指針 「小説 新・人間革命」を 1巻から30巻まで、読了を目指し、指針を 残す

宗教

政治権力と宗教

『新・人間革命』第4巻 立正安国の章 P233~

<立正安国の章始まる>

7月3日ーそれは、学会の新生の日であり、広宣流布の獅子王が、
軍部政府という権力の鉄鎖から、野に放たれた日である。
伸一は、広宣流布とは、権力の魔性との戦いであることを痛感していた。

古来、仏教をはじめ、日本の宗教は、国家権力に取り込まれ、
むしろ、積極的に与することによって、擁護されてきた。

福沢諭吉は『文明論之概略』のなかで、次のように述べている。
「宗教は人心の内部に働くものにて、最も自由、最も独立して、豪も他の制御を受けず、
 豪も他の力に依頼せずして、世に存すべきはずなるに、わが日本に於いては則ち然らず」


そして、宗教が政治権力に迎合してきたことに触れて、こう指摘している。
「その威力の源を尋ねれば、宗教の威力にあらず、ただ政府の威力を借用したものにして、
 結局俗権中の一部分たるに過ぎず。仏教盛んなリといえども、
 その教は悉皆政権の中に摂取せられて、十方世界に遍く照らすものは、仏教の光明にあらずして、
 政権の威光なるが如し」


仏教各派にとっても、政権に摂取されることが、権力の弾圧を回避し、
自宗の延命と繁栄を図る術であったといえよう。

学会も、権力の意向に従い、現実の社会の不幸に目をつぶり、
単に来世の安穏や心の平安を説くだけの、“死せる宗教”であれば、何も摩擦は生じなかったであろう。

しかし、それでは、民衆の幸福と社会の平和を実現するという、宗教の本来の目的を果たすことはできない。そして、宗教が民衆のための社会の建設に突き進んでいくならば、民衆を支配しようとする魔性の権力の迫害を、覚悟せざるをえない。

また、彼が決して忘れることができないのは、弟子を思う熱い、熱い、師の心であった。

大阪府警に出頭するため、関西に向かう伸一に、戸田はこう語った。
「・・・もしも、もしも、お前が死ぬようなことになったら、私もすぐに駆けつけて、お前の上にうつぶして一緒に死ぬからな」

当時、戸田の体はいたく憔悴していた。同行の幹部に支えられ、喘ぐように肩で息をし、よろめきながら、検察の階段を上がっていった。

戸田は、可能ならば、伸一に代わって、自分が牢獄に入ることも辞さない覚悟だった。
弟子のためには、命を投げ出すことさえ恐れぬ師であった。

今、戸田の墓前に立つ伸一の胸には、「権力の魔性と戦え!民衆を守れ!」との、師の言葉がこだましていた。



太字は 『新・人間革命』第4巻より抜粋

政治と 学会

新・人間革命 「新世界」 p101 より

新・人間革命 第1巻の時代背景には 「新・安保条約」をめぐり、
様々な意見対立が起きていた時代。


一人の青年が、真剣な顔で、尋ねた。

「新安保条約は、今、大きな問題となっておりますが、この際、
学会としても統一見解を出すべきではないかと思いますが?」

という、問いに対し、山本伸一は 皆の意見を聞いてから 答えた。



「青年部の君たちの間でも、これだけ意見が食い違う。・・・
どちらの選択にも、一長一短がある。
それを、学会としてこうすべきだとは言えません。
私はできる限り、みんなの意見を尊重したい。
大聖人の御書に、安保について説かれているわけではないから、
学会にも、いろいろな意見があってよいのではないだろうか。」



「政治と宗教では次元が違う。宗教に第一の使命は、
いっさいの基盤となる人間の生命の開拓にある。
宗教団体である学会が、政治上の一つ一つの問題について
見解を出すのではなく、学会推薦の参議院議員がいるのだから、
その同志を信頼し、どうするか任せたいと思う。」



「ただし、政治上の問題であっても、これを許せば、
間違いなく民衆が不幸になる、人類の平和が破壊されてしまうといった
根源の問題であれば、私も発言します。
いや、先頭に立って戦います。」

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これが 変わらぬ、創価学会の 考え方だ。



最近、憲法や 沖縄の米軍基地問題などで、
メディアに 露出し、三色旗を 振り回し、
「創価学会や 池田先生の 考えは こちら側が 正しい!」
と主張している人達は マスコミや 一部の政党に 利用されているだけだと
気づいてほしい。


 
いろんな意見があるのは、当然のことで、
どちらが間違っているとは、言わないが、
自分たちが 創価学会の代表だと主張することは 違うのではないかと思う。



山本伸一は
日本の行方を憂い、民主と平和を願ってデモに参加した女学生が亡くなったニュースを聞き、
新安保条約が国会を通過し、覆すことが不可能になった時、
若い学生たちのエネルギーが どこに向けられるだろうかと 思った。



彼は、運動の暴走は懸念してはいたが、学生たちの純粋な気持ちを、
平和のため、民主主義のために、生涯生き抜いてほしいと願った。



歳月の経過とともに、当初の初心の志が忘れ去られてゆくなら、
亡くなった女子学生の死の意味が無くなってしまうと、
彼女の死に報いるためにも、
真実の民主と平和の時代を作り上げねばならないと
伸一は決意した。




大聖人の仏法は すべてを 価値ある方向へ導くものだ。
信心している限り、無駄なことは ない。




公明党が 自民党とくっついているように
見えるかもしれないが、将来の結果を見れば、
納得できると思う。



もし、間違っていたら、監視して
堂々と主張すればいいだけの話だ。



聞く耳を持たなければ、必ず 結果に現れるから。 



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