小説 新・人間革命に学ぶ

人生の 生きる 指針 「小説 新・人間革命」を 1巻から30巻まで、読了を目指し、指針を 残す

参議院選挙

参議院選挙と 都議会議員選挙

『新・人間革命』第10巻 言論城の章 P74~

聖教新聞の日刊化と相前後して、世界各地で、各国語の、機関紙誌が、続々と誕生していった。日本人から話を聞くのではなく、自分たちの国の言葉で、直接、学会の指導を読み、仏法を学びたいというのが、各国のメンバーの切実な願いであった。

そして、英語で「ワールドトリビューン」、フランス語では、「ラブニール」、ブラジルで、ポルトガル語の「ノーバ・エラ」、西ドイツではドイツ語の「セイキョウ・ツァイトゥング」、香港で中国語の「黎明聖報」、ペルーで、スペイン語の「ペルー・セイキョウ」が誕生するのである。

まさに、世界各地に、民衆の幸福と平和を創造する創価の言論城が、着々と築かれていったのである。
日本語がわからないスタッフが 仏法用語を翻訳するのは、困難で、涙ぐましい努力の結晶であった。

7月4日、参議院選挙が行われ、公明党の初陣となる、この参院選を大勝利で飾ろうと、学会員も懸命に支援活動に取り組んできた。公明党からは、全国区9人、地方区5人が立候補していた。初挑戦となった、愛知、兵庫、福岡では、惜しくも当選に至らなかったが、全国区全員当選、地方区大阪、東京で議席を獲得し、改選前の13議席から、一挙に20議席となったのである。

参院選の前、6月14日、東京都議会が解散となり、参院選の投票日の4日後、7月8日が、都議会銀選挙の告示日となった。

本来ならば、2年後に選挙が行われるはずであった。ところが、都議会議長選挙などをめぐって、自民党内に、現金をばらまいて、票集めを工作した容疑で、また、収賄の容疑で、7名の議員が逮捕された。さらに、現職の都議会議長も贈賄容疑で、逮捕されるという、都政始まって以来のことが起きた。

都議会公明党は、今後の対応策を協議し、徹底して、不正・腐敗を明らかにし、都政の浄化に向け改革すべきであると、臨時都議会の開催を要求。逮捕された議員たちへの辞職の勧告。議長不信任案の提出。都議会の解散決議案の提出。知事不信任案の提出を議案に提案した。その他の解散の仕方としては、リコールによる解散があった。

“都議会を一新せよ”との世論が高まるが、選挙が行われれば、必ずしも、当選するとは限らないことから、自社両党は、解散に難色を示していた。公明党の議員は、全員、辞表を預け、総辞職の決意を固めていた。

世論の批判に 自民党も総辞職を承諾するが、何人かの議員は、頑として辞表の提出に応じなかった。共産党の二人も 辞表の提出を拒んでいた。

世論を無視した、自社両党の対応に、公明党は、やむをえず、最後の手段ともいえる、議会解散を請求するリコール署名運動に踏み切ることを決定した。公明党によるリコール運動は、急速な広がりを見せ、各種団体も一体となり、“統一リコール運動”として進められることが決定した。

自民党本部では、10数人の逮捕者を出し、辞表もそろわず、解散もできないとなれば、7月の参院選に影響を及ぼすとの判断をしたが、知事の不信任が可決すれば、都政の失敗を証明することになり、リコール署名が集まれば自民党に不利になる。

そこで、国会で法律を定め、地方公共団体において、議会の多数決によって自主解散できるという特例法を提出し、6月1日国会を通過し、2日後には、公布、施行された。そして、”特例法”に基づく解散決議案が可決され、東京都議会は解散したのである。

断じて悪を許さず、リコールに立ち上がった公明党の戦いが、世論を動かし、「伏魔殿」といわれた都議会を、自主解散させる最大の力となったのだ。


太字は 『新・人間革命』第10巻より 抜粋

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政治を監視せよ

『新・人間革命』第2巻 民衆の旗 p273~


第29回衆議院総選挙が行われた。
結果、自民が300議席を確保し、第二次池田隼人内閣は、長期安定政権の構えを見せる。
一方、社会党も 23議席増やすが、野党全体としては、3分の1を やや上回る程度だった。


山本伸一は、選挙結果を見ながら、日本の政治の行方を憂えた。
それは、中間的な立場に立つ政党が敗退し、あの新安保条約をめぐっての
自社両党の対決の構図が、さらに浮き彫りにされた結果となったからだ。


この総選挙の焦点は、議会制民主主義の立て直しにあったが、
そもそも、この混乱の最大の要因は、自社両党が初めから党利党略に固執し、
本当の意味での討議、審議が行われず、
歩み寄りも、合意も、まったく見られなかったことにあった。


案件について、異なる意見があるのは当然である。
審議の決定は、最終的に多数決によらざるをえない。


それゆえに、党利党略を超えて、国民を第一義とし、
合意を求めての審議を積み重ねていくことが、何よりも重要になる。
だが、この選挙結果で自身を強めた自社両党は、その姿勢を改めそうにもなかった。


そうであれば、国民は政治への不信をますます深めていくことになろう。


山本伸一は、いかなる政党が本当に民衆のための政治を実践しているかを、厳しく見ていた。
彼は「青年は心して政治を監視せよ」との戸田城聖の遺言を、
瞬時も忘れたことはなかった。


学会は、政治の分野にあっても、庶民、民衆の利益と繁栄を第一に考える、人格高潔にして
有能な人材を、地方議会と 参議院に送り出してきた。
人びとの暮らしに直結し、生活の便宜を図る上では、地方議会の果たす役割は大きかったし、
国政を厳しくチェックするうえでは、参議院への進出は重要な意味を持っていた。。


しかし、民衆のための政治の実現を考えるなら、いつの日か、
国政の根幹となる衆議院に、人材を送り出すことも必要ではないかーと、伸一は思った。


ともあれ、政治が守るべき根本は、常に民衆であることを、決して忘れてはならない。


太字は 『新・人間革命』第2巻より抜粋

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