『新・人間革命』第29巻 清新の章 242p~
「幹部は、組織を自分のものであるかのように考え、会員の方々を部下のように思っては絶対にならないという
ことです。“学会員は御本仏からお預かりした仏子である”と決めて仕えていこう、尽くしていこうとの思いで接することです。
いよいよ、『地方の時代』に入り、草創期から地域の中心となって頑張り、地域の事情や人間関係に精通した幹部の存在が、ますます大事になってきます。しかし、心しなければならないのは、長い間、地域のリーダーを務めていると、気づかぬうちに、そこの“主”のようになってしまうことです。
自分中心から広宣流布中心へと、常に自らを戒め、狭い境涯の殻を破っていくんです。そして、新たにリーダーとなった人たちは、地域に根差した草創からの諸先輩の意見によく耳を傾け、力を借りていくんです。土着の力と、新しい力が結合していくことによって、岩手は大発展します」
岩手にも、宗門による迫害の吹雪が荒れ狂い、同志たちは歯を食いしばりながら、苦渋と忍耐の日々を過ごしてきた。二戸では息子が他の方面で宗門の寺の住職をしている壮年幹部が、同志を欺き、水面下で学会批判を重ね、純粋な学会員をたぶらかして、檀徒になるように促してきたのだ。赴任してきた住職は、この男と共謀し、学会員への陰湿な攻撃を繰り返した。
安房由光らは、日々、悔し涙をのみながら攻防戦を続けた。片時でも気を抜けば、大切な会員が魔の軍勢の餌食となった。安房の販売店の配達員からも、宗門の圧力に屈して、学会を去る人が出始めた。彼は、“負けるものか!”と、自分を奮い立たせた。
「幹部は、組織を自分のものであるかのように考え、会員の方々を部下のように思っては絶対にならないという
ことです。“学会員は御本仏からお預かりした仏子である”と決めて仕えていこう、尽くしていこうとの思いで接することです。
いよいよ、『地方の時代』に入り、草創期から地域の中心となって頑張り、地域の事情や人間関係に精通した幹部の存在が、ますます大事になってきます。しかし、心しなければならないのは、長い間、地域のリーダーを務めていると、気づかぬうちに、そこの“主”のようになってしまうことです。
自分中心から広宣流布中心へと、常に自らを戒め、狭い境涯の殻を破っていくんです。そして、新たにリーダーとなった人たちは、地域に根差した草創からの諸先輩の意見によく耳を傾け、力を借りていくんです。土着の力と、新しい力が結合していくことによって、岩手は大発展します」
岩手にも、宗門による迫害の吹雪が荒れ狂い、同志たちは歯を食いしばりながら、苦渋と忍耐の日々を過ごしてきた。二戸では息子が他の方面で宗門の寺の住職をしている壮年幹部が、同志を欺き、水面下で学会批判を重ね、純粋な学会員をたぶらかして、檀徒になるように促してきたのだ。赴任してきた住職は、この男と共謀し、学会員への陰湿な攻撃を繰り返した。
安房由光らは、日々、悔し涙をのみながら攻防戦を続けた。片時でも気を抜けば、大切な会員が魔の軍勢の餌食となった。安房の販売店の配達員からも、宗門の圧力に屈して、学会を去る人が出始めた。彼は、“負けるものか!”と、自分を奮い立たせた。
代表幹部会は、ほのぼのとした雰囲気に包まれるなか、伸一の指導となった。「人間を強くするのは人間の激励であり、触発です。励ましがあってこそ、勇気をもてる。ゆえに組織が必要なんです。
広宣流布の前進を阻む壁が、どんなに厚かろうとも、異体同心の団結をもって、堅実な信行学の実践を積み重ね、粘り強い前進をお願いしたい。たとえ、一歩でも半歩でもよい。執念をもって、前へ、前へ、前へと進んでいってこそ、道を開くことができる。
広布の道こそ、宿命転換の道です。幸福と勝利の大道です。“何があっても、負けない、挫けない、あきらめない”と心に決めて、題目第一で、私と共に進みましょう!」
自由勤行会の打ち合わせに入った。「ほぼ、同時刻に大挙して会員の皆さんが訪れた場合、どうすればスムーズに会場の出入りができるかがポイントです。特に混乱するのが玄関だ。また、履物の間違いがないように対策を考えよう。学会の会館に喜んでやって来て、自分の靴を間違えて履かれていかれたりしたら、歓喜も一瞬にして冷めてしまいます。
会館の建物の中に入りきれない方々の待機場所をどうするかです。あと、近隣はもとより駅にもしかるべき幹部があいさつに行きなさい。普段の何倍もの乗降客になるので、切符だって足りなくなってしまうかもしれないからね」伸一は、矢継ぎ早に指示していった。
水沢文化会館の開館を記念する自由勤行会は、結局、夕方までに数回にわたって開催された。そして、伸一は、そのつど、さまざまな角度から、信心の在り方について訴えていった。皆の幸せを願う伸一の必死の呼びかけに、岩手の同志の生命は燃え上がった。
11日、12日と、2日間にわたった行事には、久慈、宮古、釜石、大船渡、陸前高田など三陸からも、多数の同志が参加した。釜石から駆けつけた26歳の男子部元藤祐司がいた。会社の経営状況は思わしくなく、肉体労働で腰も痛めていた。未来に希望を見いだせず、暗澹としていた。しかし、勤行会に参加し、自身の使命に目覚めた。
元藤は、釜石の、そして、三陸の広宣流布を心に描いた。ひたすら三陸の広宣流布に走ってきた。「“地域の柱“に」との伸一の言葉が耳から離れなかった。
2011年3月11日、あの東日本大震災が起こった。三陸は大地震、大津波に襲われた。元藤の住む釜石でも、多くの地域が街ごと流された。マンションの4階まで津波にのまれた。この苦難の大波に、彼は身悶えしながらも挑み続けた。信心ある限り、光はある。
太字は 『新・人間革命』第29より 抜粋
広宣流布の前進を阻む壁が、どんなに厚かろうとも、異体同心の団結をもって、堅実な信行学の実践を積み重ね、粘り強い前進をお願いしたい。たとえ、一歩でも半歩でもよい。執念をもって、前へ、前へ、前へと進んでいってこそ、道を開くことができる。
広布の道こそ、宿命転換の道です。幸福と勝利の大道です。“何があっても、負けない、挫けない、あきらめない”と心に決めて、題目第一で、私と共に進みましょう!」
自由勤行会の打ち合わせに入った。「ほぼ、同時刻に大挙して会員の皆さんが訪れた場合、どうすればスムーズに会場の出入りができるかがポイントです。特に混乱するのが玄関だ。また、履物の間違いがないように対策を考えよう。学会の会館に喜んでやって来て、自分の靴を間違えて履かれていかれたりしたら、歓喜も一瞬にして冷めてしまいます。
会館の建物の中に入りきれない方々の待機場所をどうするかです。あと、近隣はもとより駅にもしかるべき幹部があいさつに行きなさい。普段の何倍もの乗降客になるので、切符だって足りなくなってしまうかもしれないからね」伸一は、矢継ぎ早に指示していった。
水沢文化会館の開館を記念する自由勤行会は、結局、夕方までに数回にわたって開催された。そして、伸一は、そのつど、さまざまな角度から、信心の在り方について訴えていった。皆の幸せを願う伸一の必死の呼びかけに、岩手の同志の生命は燃え上がった。
11日、12日と、2日間にわたった行事には、久慈、宮古、釜石、大船渡、陸前高田など三陸からも、多数の同志が参加した。釜石から駆けつけた26歳の男子部元藤祐司がいた。会社の経営状況は思わしくなく、肉体労働で腰も痛めていた。未来に希望を見いだせず、暗澹としていた。しかし、勤行会に参加し、自身の使命に目覚めた。
元藤は、釜石の、そして、三陸の広宣流布を心に描いた。ひたすら三陸の広宣流布に走ってきた。「“地域の柱“に」との伸一の言葉が耳から離れなかった。
2011年3月11日、あの東日本大震災が起こった。三陸は大地震、大津波に襲われた。元藤の住む釜石でも、多くの地域が街ごと流された。マンションの4階まで津波にのまれた。この苦難の大波に、彼は身悶えしながらも挑み続けた。信心ある限り、光はある。
太字は 『新・人間革命』第29より 抜粋