『新・人間革命』第25巻 人材城の章 307p~
<人材城の章 開始>
中国の名宰相・諸葛孔明は、「国を治める道は、力を尽くし、優秀な人材を見出し、登用することにある」との言葉を残している。創価学会の未来もまた、一に、どれだけ多彩な、たくさんの人材が育成できるかにかかっている。
奥底の一念を見極めていくには、自身の生命に濁りがあってはならない。わが生命の鏡が、曇っていたり、歪んでいたりすれば、一人ひとりを正しく見極めていくことはできないからです。結局は、我見になり、自分の好き嫌いで、人を見ていってしまうことになる。ゆえに、常に唱題第一で、わが生命を磨き抜くんです。
それでも、人間の奥底の一念は、すぐにはわからないものです。短期間で見極めることは難しいこともある。しかし、一年、二年と、長い時間をかけて見ていればわかります。どんなに表面を装っていても、ふとした時に、驚くような傲慢極まりない言動や、怠惰な態度が出てしまうものだからです。
また、人が見ていない時に、何をしているかに、その人の本質が表れます。ともかく、人材の根本要件を、一言でいえば、"労を惜しまず、広宣流布の師弟の道に生き抜く人"ということです」
どんな優れた能力をもち、社会的に高く評価される立場にあったとしても、信心の一念という根本が揺らいでいたのでは、広宣流布の本当の人材とはなり得ない。奥底の一念を"広宣流布のため"という大目的に定めてこそ、性格も、能力も、地位も、すべてが生かされ、人びとの幸福実現のための大きな力となるのである。
「入会した時から、広宣流布のために生きようと決意している人はほとんどいないでしょう。今度は皆さんが、広宣流布の大願に生き抜こうという、決定した信心の人たちを育てていくんです」
「皆、さまざまな宿業をもっていますから、何があるかわからないのが人生なんです。ですから、若い世代に、福運をたくさん積み、宿命の転換に励むとともに、何があっても負けない心の強さを培うことが大事になる。そのための信心なんです」伸一は、女子部員は、一人も残らず幸せになってほしかった。
本当の幸福は、自分で創り上げていくものだ。誰かから与えられるものではない。幸せになるには、「幸せとは何か」を明らかにした「哲学」が必要になる。「哲学」というのは、生き方の根本となる考え方である。
仏法では、生命の因果の理法によって、その原因を明快に説き示している。過去世からの自身の言動や心が、宿業を形成する。そして、現在の自身の生き方が、未来を決していくと。
しかも、自身のあらゆる「宿命」は、それを転換して幸福の実証を示し、人びとに希望と勇気を与えるための、尊き「使命」となることを教えているのである。
「学会の根本精神は、どんなに時代が変化しても、変わってはなりません。しかし、活動形態などは、時代とともに、また、世代によって、当然、変化していかなくてはならない」
「『激励』というのは、年長者が、年少の人に対して行うものであるかのように思い込んでいませんか。『激励』は、双方から発信できるんです。人間は、たとえ、自分より年下の人であっても、"いつも自分のことを思ってくれ、一生懸命励ましてくれる""信頼し、尊敬してくれている"という人がいれば、嬉しく、力強いものです。人間は人との絆のなかで、勇気を得るし、希望を得ていきます。その麗しい励ましの絆を、社会の隅々にまで広げていくのが、広宣流布とも言えます」
太字は 『新・人間革命』第25巻より 抜粋
<人材城の章 開始>
中国の名宰相・諸葛孔明は、「国を治める道は、力を尽くし、優秀な人材を見出し、登用することにある」との言葉を残している。創価学会の未来もまた、一に、どれだけ多彩な、たくさんの人材が育成できるかにかかっている。
1977年(昭和52年)熊本文化会館に到着した。石碑の除幕を行い、県青年部長勝山平八郎に碑文を読むよう指示。彼は「聳ゆ」などの読み方でつまづく。「青年は、未来のために、どんなに忙しくても、日々、猛勉強するんだよ」と教養を深く身につけ、一流の人材に育ってほしいと、あえて、厳しく指導したのだ。
「学会の人材の要件とは何かーー。根本的には、生涯、広宣流布のために生き抜く人です。学会と共に、師弟不二の大道を歩み続けていこうと決意し、それを実践している人です。しかし、人間の心のなかを見ることはできない。自分が偉くなって権勢を得ようという、野心である場合もあります。最悪なケースは、中心幹部が、それを見抜けずに、そういう人たちにおだてられ、乗せられてしまうことです。ゆえに、リーダーは、一人ひとりの奥底の一念を見極めていく眼をもつことです。
それでも、人間の奥底の一念は、すぐにはわからないものです。短期間で見極めることは難しいこともある。しかし、一年、二年と、長い時間をかけて見ていればわかります。どんなに表面を装っていても、ふとした時に、驚くような傲慢極まりない言動や、怠惰な態度が出てしまうものだからです。
また、人が見ていない時に、何をしているかに、その人の本質が表れます。ともかく、人材の根本要件を、一言でいえば、"労を惜しまず、広宣流布の師弟の道に生き抜く人"ということです」
どんな優れた能力をもち、社会的に高く評価される立場にあったとしても、信心の一念という根本が揺らいでいたのでは、広宣流布の本当の人材とはなり得ない。奥底の一念を"広宣流布のため"という大目的に定めてこそ、性格も、能力も、地位も、すべてが生かされ、人びとの幸福実現のための大きな力となるのである。
「入会した時から、広宣流布のために生きようと決意している人はほとんどいないでしょう。今度は皆さんが、広宣流布の大願に生き抜こうという、決定した信心の人たちを育てていくんです」
「皆、さまざまな宿業をもっていますから、何があるかわからないのが人生なんです。ですから、若い世代に、福運をたくさん積み、宿命の転換に励むとともに、何があっても負けない心の強さを培うことが大事になる。そのための信心なんです」伸一は、女子部員は、一人も残らず幸せになってほしかった。
本当の幸福は、自分で創り上げていくものだ。誰かから与えられるものではない。幸せになるには、「幸せとは何か」を明らかにした「哲学」が必要になる。「哲学」というのは、生き方の根本となる考え方である。
仏法では、生命の因果の理法によって、その原因を明快に説き示している。過去世からの自身の言動や心が、宿業を形成する。そして、現在の自身の生き方が、未来を決していくと。
しかも、自身のあらゆる「宿命」は、それを転換して幸福の実証を示し、人びとに希望と勇気を与えるための、尊き「使命」となることを教えているのである。
「学会の根本精神は、どんなに時代が変化しても、変わってはなりません。しかし、活動形態などは、時代とともに、また、世代によって、当然、変化していかなくてはならない」
「『激励』というのは、年長者が、年少の人に対して行うものであるかのように思い込んでいませんか。『激励』は、双方から発信できるんです。人間は、たとえ、自分より年下の人であっても、"いつも自分のことを思ってくれ、一生懸命励ましてくれる""信頼し、尊敬してくれている"という人がいれば、嬉しく、力強いものです。人間は人との絆のなかで、勇気を得るし、希望を得ていきます。その麗しい励ましの絆を、社会の隅々にまで広げていくのが、広宣流布とも言えます」
太字は 『新・人間革命』第25巻より 抜粋