『新・人間革命』第21巻 SGIの章 20P~
SGIも、IBLも、それぞれの国や社会の繁栄、世界平和の実現などに寄与するという目的は同じである。そのうえでSGIは、日蓮大聖人の仏法思想の理解を広げるとともに、メンバーが仏法を正しく理解し、信心の成長を図るために、信心活動の指導・助言を行うという役割を担っている。
その誕生は、世界の同志の切実な願いであり、要請であった。これまで、各国・地域の組織が連帯し、仏法を根底に平和と幸福を築き、文化の交流を行っていくために、世界の各州などに協力態勢がつくられてきた。各国のメンバーはさらに、それを広げ、全世界を一つに結ぶ、国際的な団体の発足を希望していたのである。
山本伸一も、その必要性を痛感していた。核戦争の脅威や地球環境の深刻な悪化、また、差別、貧困、飢餓など、現代のかかえる諸問題の多くが、国や地域を超えて、世界が連帯して立ち向かわなければならないテーマであるからだ。
11月には、各国のメンバーの代表で世界平和会議の実行委員会が設けられ、国際機構設立の準備も、この実行委員会が責任をもって進めることになった。その国際機構は、国際仏教者連盟(IBL)とすることが決まり、規約案もでき上がった。
IBLの役割は、各国の法人・団体などの互助組織的なものとなっていた。各国の代表はたちは"これでは何か足りない"と感じた。彼らが、本当に必要と痛感していたものは、各国の法人や団体の自主性のうえに、誤りのない信心の指導が受けられる機構であった。
世界のどの国にあっても、メンバーには"信心の在り方や教学を教わりたい"”人生の問題や活動の方法等、さまざまな事柄について指導を受けたい"という、強い思いがあった。特に、中心者が信心して日が浅く、活動経験に乏しい場合には、なおさらであった。
また、日蓮大聖人の仏法思想への理解を広げていくには、まず、自分たちが創価学会の歴代会長に流れる学会精神、師弟の精神を継承していかなければならないと、気づき始めていたのである。
創価学会の歴史を振り返りながら、この創価の師弟に連なり、その精神と実践とを体得せずしては、メンバーが大聖人の仏法の正道を歩むことも、人びとの幸福と平和の道を開くこともできないにちがいないーー。広宣流布の脈動も、その世界的な広がりも、創価学会の師弟の道にこそあるのだ。
国際的な機構をつくるといっても、大事なことは、山本先生に指導を仰ぐことができ、創価学会の精神を継承できる組織を誕生させることではないかと 東南アジアの代表は考え、それを会議の準備で語った。南米の代表も 最も大事なことは、学会精神に立つことだと話した。
アメリカの代表も、広宣流布とは、人間文化の開花であり、仏法を根底とした大文化運動であることを
山本先生に教えていただくしかない。「信心を学ぶには師匠が必要です」と話した。
IBLのほかに、創価学会の精神を学び、指導を受けることのできる国際機構をつくりたいとの、実行委員会の意向を聞いた山本伸一は思索を重ねた。だが、伸一は、すぐには結論を出さなかった。本当にそれが、各国のメンバーの要請なのかを、見極めたかったからである。
"信仰を貫き、深めていくことは、人間の最高の自発性の発露である。その信仰を触発し、指導するための機構であるならば、皆の強い自発的意見の総和によって結成されなくてはならない。"
SGIも、IBLも、それぞれの国や社会の繁栄、世界平和の実現などに寄与するという目的は同じである。そのうえでSGIは、日蓮大聖人の仏法思想の理解を広げるとともに、メンバーが仏法を正しく理解し、信心の成長を図るために、信心活動の指導・助言を行うという役割を担っている。
その誕生は、世界の同志の切実な願いであり、要請であった。これまで、各国・地域の組織が連帯し、仏法を根底に平和と幸福を築き、文化の交流を行っていくために、世界の各州などに協力態勢がつくられてきた。各国のメンバーはさらに、それを広げ、全世界を一つに結ぶ、国際的な団体の発足を希望していたのである。
山本伸一も、その必要性を痛感していた。核戦争の脅威や地球環境の深刻な悪化、また、差別、貧困、飢餓など、現代のかかえる諸問題の多くが、国や地域を超えて、世界が連帯して立ち向かわなければならないテーマであるからだ。
11月には、各国のメンバーの代表で世界平和会議の実行委員会が設けられ、国際機構設立の準備も、この実行委員会が責任をもって進めることになった。その国際機構は、国際仏教者連盟(IBL)とすることが決まり、規約案もでき上がった。
IBLの役割は、各国の法人・団体などの互助組織的なものとなっていた。各国の代表はたちは"これでは何か足りない"と感じた。彼らが、本当に必要と痛感していたものは、各国の法人や団体の自主性のうえに、誤りのない信心の指導が受けられる機構であった。
世界のどの国にあっても、メンバーには"信心の在り方や教学を教わりたい"”人生の問題や活動の方法等、さまざまな事柄について指導を受けたい"という、強い思いがあった。特に、中心者が信心して日が浅く、活動経験に乏しい場合には、なおさらであった。
また、日蓮大聖人の仏法思想への理解を広げていくには、まず、自分たちが創価学会の歴代会長に流れる学会精神、師弟の精神を継承していかなければならないと、気づき始めていたのである。
創価学会の歴史を振り返りながら、この創価の師弟に連なり、その精神と実践とを体得せずしては、メンバーが大聖人の仏法の正道を歩むことも、人びとの幸福と平和の道を開くこともできないにちがいないーー。広宣流布の脈動も、その世界的な広がりも、創価学会の師弟の道にこそあるのだ。
国際的な機構をつくるといっても、大事なことは、山本先生に指導を仰ぐことができ、創価学会の精神を継承できる組織を誕生させることではないかと 東南アジアの代表は考え、それを会議の準備で語った。南米の代表も 最も大事なことは、学会精神に立つことだと話した。
アメリカの代表も、広宣流布とは、人間文化の開花であり、仏法を根底とした大文化運動であることを
山本先生に教えていただくしかない。「信心を学ぶには師匠が必要です」と話した。
IBLのほかに、創価学会の精神を学び、指導を受けることのできる国際機構をつくりたいとの、実行委員会の意向を聞いた山本伸一は思索を重ねた。だが、伸一は、すぐには結論を出さなかった。本当にそれが、各国のメンバーの要請なのかを、見極めたかったからである。
"信仰を貫き、深めていくことは、人間の最高の自発性の発露である。その信仰を触発し、指導するための機構であるならば、皆の強い自発的意見の総和によって結成されなくてはならない。"
人類の平和と幸福を担い立つ真の人材を育てようとする伸一の、ほとばしる思い、そして、仏法の師匠を求め抜く、世界の同志の一途な思いーーその師弟の心の結合がSGIを誕生させ、山本SGI会長という世界の創価学会の柱を打ち立てることになったのだ。
そして、この日、伸一は、全メンバーの総意をもって、SGI会長に就任したのだ。それは、広宣流布の歴史を画す、新しき旭日が躍り出た瞬間であった。
太字は 『新・人間革命』第21巻より 抜粋
そして、この日、伸一は、全メンバーの総意をもって、SGI会長に就任したのだ。それは、広宣流布の歴史を画す、新しき旭日が躍り出た瞬間であった。
太字は 『新・人間革命』第21巻より 抜粋