『新・人間革命』第9巻 新時代の章 P104~
20世紀の巨星たちの死に、伸一は、時代の激動を感じていた。しかし、その流れが、どこへ向かっていくのかは、彼にもわからなかった。ただ、偉大なリーダー亡きあとの、世界の混乱を、伸一は憂慮していた。そして、人類の融合と平和の哲学を、一日も早く、世界に流布しなければならないと誓うのであった。
伸一の胸には、世界平和の実現のための、さまざまな構想があふれていた。だが、彼は、高鳴る鼓動を抑え、努めて冷静に、堅実な歩みを運ぶことを心がけていた。千里の道も一歩一歩の着実な積み重ねであることを、彼は熟知していたからである。
旅を終えて、伸一が最初に着手したのは、翻訳委員会の設置であった。諸外国でも、学会への批判は、ことごとく無認識による誤解から生じており、正しい理解を促すための入門書の制作は早急の課題といえた。
今なすべきことを、今なし、今日やるべきことを、完璧に仕上げていくーーこの現実の地平の彼方に、山本伸一は、世界平和の旭日を見ていた。
<新時代の章 終了>
<鳳雛の章 開始>
1964年6月男子部幹部会において青年部に『高等部』と『中等部』を設置すると発表した。
この年の3月に発表された、「青少年白書」では、少年犯罪が年々増加の一途をたどっていて、犯罪の低年齢化が進み、14~15歳が 前年比35%の増であり、さらに中流家庭層の子弟による犯罪の増加が指摘されていた。
また、近年の少年の犯罪は、貧困が原因ではなく、普通の生活をしていながら、犯罪に走っているとあった。経済的に豊かになり、大学や高校への進学率も上昇しているのに、少年犯罪が増えている理由について、女子部の幹部が「子供たちが、自分をかけるものがなく、精神的な空虚感が募っているせいで、受験に勝つこと以外意味がなく、ほかに人生の目標が見いだせないからだと思う」と話す。
伸一が答えた。「政府も“人づくり”といって教育に力を入れてきた。しかし、人間としての使命を教え、人生の価値を創造する教育とは、ほど遠い状態だ。結局、人間の哲学がないゆえに、本当に人間をつくることができないでいるんだ」
「日本の未来、世界の未来を考える時、高校生や中学生などをいかに育成していくかは、極めて重要だ。そして、その模範を示していくことが、学会の使命であり、これからの社会的な役割の一つと言える。」
高等部の設置の発表後、開催された東京第2本部の結成大会に急遽出席した伸一は、ともに、勤行し、
話始めた。「人の一生は、10代、20代でどういう努力をしたか、どういう前進をしたかで、明確に決まってしまうものです。」
「世界の指導者を見ると、多くは、10代20代で、人生の哲学、思想、信念をもち、それを貫いて、30代40代で、偉大な仕事を成し遂げております。青春時代に、生き方の骨格をつくり、さらに完成させていくところに、確かな人生の道があります。その意味からも、諸君も、信心に励み、題目を唱えきって、最高の生命の哲学である仏法を、人生の根本の思想にしていっていただきたいのであります。」
「あくまでも、勉学第一であり、学問に励むようにすることです。当然、根本は信心です。何のために勉強するのかという、目的を明確にしてあげれば、勉強への取組も、自然と積極的になっていくものです。」
子どもたちに、宗教を教え込むのはどうか、という人もいるようだがという質問に、「豊かな心を培い、また、人間としての生き方の骨格をつくっていくのが信仰です。だから、若いうちから、信心をすることがだいじになる。人間として大成するために、信仰の『種」、信念の『種』、哲学の『種」を植えていくんです。そして、将来の社会の指導者を、学会の指導者を育てていくことが、担当者の皆さんの使命です。
太字は 『新・人間革命』第9巻より 抜粋
伸一の胸には、世界平和の実現のための、さまざまな構想があふれていた。だが、彼は、高鳴る鼓動を抑え、努めて冷静に、堅実な歩みを運ぶことを心がけていた。千里の道も一歩一歩の着実な積み重ねであることを、彼は熟知していたからである。
旅を終えて、伸一が最初に着手したのは、翻訳委員会の設置であった。諸外国でも、学会への批判は、ことごとく無認識による誤解から生じており、正しい理解を促すための入門書の制作は早急の課題といえた。
今なすべきことを、今なし、今日やるべきことを、完璧に仕上げていくーーこの現実の地平の彼方に、山本伸一は、世界平和の旭日を見ていた。
<新時代の章 終了>
<鳳雛の章 開始>
1964年6月男子部幹部会において青年部に『高等部』と『中等部』を設置すると発表した。
この年の3月に発表された、「青少年白書」では、少年犯罪が年々増加の一途をたどっていて、犯罪の低年齢化が進み、14~15歳が 前年比35%の増であり、さらに中流家庭層の子弟による犯罪の増加が指摘されていた。
また、近年の少年の犯罪は、貧困が原因ではなく、普通の生活をしていながら、犯罪に走っているとあった。経済的に豊かになり、大学や高校への進学率も上昇しているのに、少年犯罪が増えている理由について、女子部の幹部が「子供たちが、自分をかけるものがなく、精神的な空虚感が募っているせいで、受験に勝つこと以外意味がなく、ほかに人生の目標が見いだせないからだと思う」と話す。
伸一が答えた。「政府も“人づくり”といって教育に力を入れてきた。しかし、人間としての使命を教え、人生の価値を創造する教育とは、ほど遠い状態だ。結局、人間の哲学がないゆえに、本当に人間をつくることができないでいるんだ」
「日本の未来、世界の未来を考える時、高校生や中学生などをいかに育成していくかは、極めて重要だ。そして、その模範を示していくことが、学会の使命であり、これからの社会的な役割の一つと言える。」
高等部の設置の発表後、開催された東京第2本部の結成大会に急遽出席した伸一は、ともに、勤行し、
話始めた。「人の一生は、10代、20代でどういう努力をしたか、どういう前進をしたかで、明確に決まってしまうものです。」
「世界の指導者を見ると、多くは、10代20代で、人生の哲学、思想、信念をもち、それを貫いて、30代40代で、偉大な仕事を成し遂げております。青春時代に、生き方の骨格をつくり、さらに完成させていくところに、確かな人生の道があります。その意味からも、諸君も、信心に励み、題目を唱えきって、最高の生命の哲学である仏法を、人生の根本の思想にしていっていただきたいのであります。」
「あくまでも、勉学第一であり、学問に励むようにすることです。当然、根本は信心です。何のために勉強するのかという、目的を明確にしてあげれば、勉強への取組も、自然と積極的になっていくものです。」
子どもたちに、宗教を教え込むのはどうか、という人もいるようだがという質問に、「豊かな心を培い、また、人間としての生き方の骨格をつくっていくのが信仰です。だから、若いうちから、信心をすることがだいじになる。人間として大成するために、信仰の『種」、信念の『種』、哲学の『種」を植えていくんです。そして、将来の社会の指導者を、学会の指導者を育てていくことが、担当者の皆さんの使命です。
太字は 『新・人間革命』第9巻より 抜粋